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さて企業価値評価の実践として、実際の企業の財務諸表を再構成していたら貸倒引当金について、ちょっと疑問が湧いたので、簡単にまとめました。
「簿記」の勉強でもかなり初級(多分日商3級レベル)から扱う貸倒引当金ですが…
相当複雑な議論を伴う企業価値評価ってまさにこの貸倒見積額を求める際の貸倒実績率の詳細分析のことなんですね。
ちゃんと簿記論の勉強をしたことのない僕は貸倒引当金が流動資産に含まれてるのを見て「?」となってしまった。
「馬鹿じゃねーの?簿記も知らないで企業分析とかできるわけねーし!」
ごもっともです。悔しいので、日商簿記1級のテキストで確認してやりました。
さて初級の簿記論だと貸倒引当金は「負債性引当金」として、計上されるようです。
それゆえに決算時の処理では、売掛金などの金融債権は取得原価(簿価)で評価され、貸倒引当金は負債の部に記載されます。
これが、日商1級以上の簿記や実務では時価会計が用いられ「評価性引当金」として処理される。
つまり、売掛金などの金融資産は時価で評価され(B/S価額=取得原価-貸倒引当金設定額)、貸倒引当金は流動資産として扱われる。
さて、この貸倒引当金の設定方法であるが、ここでキャッシュ・フロー(CF)を用いた見積もりが登場する。
考え方がDCFに似ているので、ちょっと紹介します。(気になったら調べてみて。日商簿記1級以上の簿記のテキストなら載っていると思います。)
キャッシュフローの不思議
DCF法の考え方から現在価値を求めてみます。
DCF法についてわからない方は検索してみて。
そこそこ本格的に就職活動をしています。
「就活」への僕なりのアプローチを考えています。今は「就活」学生が取り組むであろう業界分析や企業研究を実務家(機関投資家や銀行など)の立場から行うことで志望企業について見える部分が膨らむと信じ、財務・統計を用いた企業価値分析をしています。
先にその利点を二つ挙げましょう。
ひとつは、志望企業に対するシグナリングの効果。人事だってばかじゃないので、自社のビジネスモデルについて理解のある人材が欲しいと考えるのは当然。組織で仕事をするには理念の共有は必須だ。企業のビジネスモデル、言い換えれば企業がキャッシュを作り出す仕組みは、公表された定性的な情報だけではわからない。それらの情報を財務諸表と照合することで知識として使えると考えている。
ふたつめは、自分が就職する(しようと考えている)企業が将来的に存続できなくなる(破産する)可能性について知ること。いくら「やりたい仕事」といって選んだ企業でも、その企業が存続できなくなるのが明らかではしようがない。1部上場の優良企業が相次いで破産している現状からそれらの企業が運転できなくなった原因を財務面から探り、自らが志望する企業にそのリスクがないか分析することは当然必要になる。(もちろん財務面からではわからない可能性は否定しない。)
企業価値の分析といっても、大学生が財務諸表を見て「ふんふんこの企業の場合はね…」などと企業の素性がわかるわけがない。ベテランの公認会計士じゃないんだし。たたき台を用意しなければならない。
私は基礎理論に「ゼミナール企業価値評価」(伊藤 邦雄 著)、そして実践的なフレームワークは「企業価値評価 【実践編】」(鈴木 一功 編著)*1を参考とさせていただいた。
簡単な企業価値評価の流れを説明しよう。興味を持ったらすぐにでも書店で上述の2冊や類書を探し、志望企業のIR情報やEDINETからデータの分析をしてみることを勧めます。
非常に細かい議論を含むので、価値評価の全体像を俯瞰しよう。
企業の価値評価つまり企業の現在価値を求めるには、将来CFを求める必要がある。エンタプライズDCF法を使い、業績予測を中期予測と長期予測の二つの期間に分けて行う。中期予測(大体15年内)では期間内のフリーCFが計算できれば、加重平均資本コスト(WACC)によって割り引くことで、現在価値が求められる。長期予測(企業の存続期間という)における継続価値を足し合わせることで、企業の現在価値は求められるという流れだ。
参考書籍*1のなかで、会計の知識が薄い僕がもうちょっとやさしく書いてもいいと感じたところをつけ加える。
まず、フリーキャッシュフロー(FCF)を求める手順だ。
FCF=NOPLAT-純投下資産
=(NOPLAT+減価償却費)-総投資額
まずNOLATを計算する必要性について。*1の中では触れられていなかったので、読者層のレベルとしてこれは常識と判断したのだろう(その割に導出の過程が親切なのだが)。
税引き後営業利益であるNOPLATだが、最初にEBITAの計算が必要だ。FCFが営業CFと投資CFのみで算出されるため、投資CFに関する部分を削ぎ落とさなければならない。
受取・支払い利息は意見によっては投資活動CFに含む場合もあると認識しているが、一般的には財務CFに分類されると見ていいだろう。
限界税率の考え方についても*1では丁寧に解説してある。
次にROICの導出。投下資産利益率である。先に説明を加えるが、投下資産の利益率が当該企業の資本コストを下回っていたら、その投資はナンセンスとなることは自明だ。逆にいうと、企業はROIC>資本コストと予測できる投資を常に考えている。
ROIC=NOPLAT/投下資産
で計算される。ここで投下資産はワーキング・キャピタル+有形固定資産(事業用のもの)+その他の事業用資産と定義する。
ここで鮮やかな、数式の変形を見てみよう。
税引前ROIC=ROIC/(1-現金ベースの税率)=EBITA/投下資産
=(EBITA/売上高)×(売上高/投下資産)
キレイに(のれん償却前)営業利益率と、資産回転率の式に分解できるではないか。
ROICツリーを作ることで、より精緻なバリュードライバーの分析が可能になる。
さて、次に資本コストについて考えよう。
*1では、加重平均資本コスト(WACC)を用いていた。
WACC=(k_b*(1-T_c)*(B/V))+k_s*(S/V)
k_b:期限前償還権や株式への転換権がない有利子負債の税引前最終利回り
T_c:評価対象企業の限界税率
B:有利子負債の時価
V:評価対象企業の時価ベースの総価値(V=B+S)
k_s:普通株式の資本コスト
S:普通株式の時価総額
このWACCを使って、DFCを計算しようという試みであるが、このWACCの算出は多くの論点を含んでいる。
大きな流れとしては、資本構成を推定し、その後で、普通株式以外(つまり銀行借入など)の資金調達コストおよび、普通株式の資金調達コスト(つまり配当利回り)をそれぞれ推定する。
資本構成についてはMM理論による最適資本構成などを学んでおくと、理解が早いかもしれない(数学的なリスク分析が必要になるが…)。
さて、気になるこの続き、WACCの計算と将来CFの予測、そして継続価値の計算についてはまた次回説明しましょう。
よく考えたら今日ハートキャッチプリキュア見逃してたはorz